シンフォニアから平均律へ

長らくブログを更新していませんが、ピアノは続けており、定期的に教室に通ってレッスンを受けています。

何年間にもわたって、遅々とした進度ながらバッハのシンフォニアを練習してきました。今までに合格したのは、6,7,11、10、13番の5曲です。合格した番号はほぼ毎日指慣らしとして弾いていますが、弾けば弾くほど、どれも良い曲だなという思いが強くなっています。

インヴェンションではあまり感じなかったのですが、シンフォニアの方はまるで合唱曲のように各声部が絡み合うので弾いていて非常に楽しく、何度もニュアンスを変えて練習してしまい、あっという間に時間が過ぎてしまうことが多かったように思います。三声の賑やかな感じ(3人が集まって合唱している印象)が、二声とは異なる魅力だなと思いました。

まだまだ弾いていない番号は多いのですが、先生から提案があり、平均律に進むことになりました(三声に慣れたと思われたのでしょうか。)。

ということで、次の平均律の楽譜を購入しました。

とりあえず原典版としてベーレンライター版(上)を用意しました。そして指使いを知るために市田版(中央)と高木版(下)も併せて購入しました。ベーレンライター版は原典版の底本として有名です。市田版は校訂版として有名です。高木版はパリ高等音楽院名誉教授の推薦だそうで、運指が細かく載っていることと比較的新しい楽譜(21世紀に入って出版された。)であることから購入しました。

ヘンレ版(シフ運指)も購入を検討したのですが、ヘンレ版はバラバラに分解するので保存が大変なイメージが強く(製本がいまいち)、まずは市田版と高木版で練習してみて、疑問があれば買うことにしました。

3つの楽譜を比べてみると、次の点が分かりました。

1か所だけ音符が違うところがあります。15小節目のバスの音符です。ベーレンライター版と市田版は同じですが、高木版は異なります(ヘンレ版やウィーン原典版と同じだそうです。)。この部分のバスの動きは、高木版では冒頭1小節目の右手と同じ動きなのですが、市田版やベーレンライター版では変化が加えられていますので、それを意識して弾くことになると思います。

指番号については、高木版は、市田版よりも、びっしりと細かく書いてあるので利用しやすそうです。ただ、高木版と市田版を比較すると、異なる指を使っている箇所が結構見られます。奏者の手の形によって適する運指を選ぶことになると思いますが、複数の選択肢があると、練習の際にいろいろ考えながら試行錯誤できるので楽しみです。

さて、平均律の1曲目は1巻1番のフーガになりました。プレリュードの方はよく初心者の楽譜にも載っていますし、私もだいぶ昔に練習したことがありますが、フーガに取り組むのは初です。まさか生きている間に平均律に到達できるとは思ってもいませんでしたが、平均律もたくさん曲があるので、楽しみながらじっくり練習をしていきたいと思います。

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